金色堂の仏像(1)
いよいよ開幕いたしました、《建立900年 特別展「中尊寺金色堂」》。ここでは、展覧会のみどころのひとつ、国宝仏像11体についてご紹介いたしましょう。中尊寺金色堂には須弥壇(しゅみだん)が3基築かれています。この須弥壇内は奥州藤原氏歴代が今なお眠る厳粛な聖空間です。本展ではこのうち初代清衡(きよひら)が眠る中央壇上に安置されている国宝仏像11体を展示しています。 会場展示風景...
View Article「呉昌碩の世界」その2 呉昌碩の十八番、印に注目!
台東区立書道博物館(以下、書博)の春田賢次朗です。このたび21回目となる東京国立博物館(以下、東博)と書博の連携企画では、呉昌碩(ごしょうせき)生誕180年事業として、台東区立朝倉彫塑館(以下、朝倉)、兵庫県立美術館と時期を合わせて「生誕180年記念...
View Article金色堂の仏像(2)
いよいよ開幕いたしました、建立900年 特別展「中尊寺金色堂」。そのみどころから、前回に引き続き国宝仏像11体について、今回は阿弥陀三尊像をご紹介いたしましょう。 国宝 阿弥陀三尊像(左から:勢至菩薩立像、阿弥陀如来坐像、観音菩薩立像) 展示風景平安時代・12世紀 岩手・中尊寺金色院蔵...
View Article迦陵頻伽と孔雀と宝相華
コロナ禍の真っ最中、身内に不幸があり、やむなく中部地方の郡部にある実家に帰省しました。セレモニーが終わると親類もそそくさと帰途につき、どこか出掛けるような状況でもなく(ちょっと当時を思い出してみて下さい)、ずっと庭を眺めていました。初春のことで梅が咲いており、鳥が飛んでいます。いい年齢になったせいか、花鳥画というのはこういう世界を描こうとしたのだなと思いました。その花鳥画は、花が咲き鳥が歌う浄土を描...
View Article舎利を祀る塔
2月15日は何の日でしょう。バレンタイン・デーの次の日?かつて多くの男子が落涙した日かもしれませんが、大昔違う涙の流れた日です。それは仏教を開いた釈迦の命日。今からおよそ2,400年前(一説に2,500年前)に、インドのクシナガラというところのガンジス川の支流の畔、沙羅双樹(さらそうじゅ)の間で、北を枕にして人間・ゴータマ・シッダールタは80年の生涯を閉じました。その様子は「仏涅槃図(ぶつねはんず)...
View Article見て触って学べる! 特集「親と子のギャラリ― 中尊寺のかざり」
建立900年 特別展「中尊寺金色堂」(2024年1月23日(火)~4月14日(日))と足並みをそろえて、特集「親と子のギャラリ― 中尊寺のかざり」(2024年1月23日(火) ~ 3月3日(日))が本館特別2室ではじまりました。この特集は、子どもから大人までを対象に美術作品やそのつくり方に興味や関心を深めることを目的にしています。今回は特別展にあわせ「中尊寺のかざり」をテーマにしました。...
View Article平泉の日々
今から20数年前の夏のこと、私は1ヶ月ほど、岩手県の平泉に滞在していました。当時、私は工芸史を専攻する大学院生で、特に蒔絵や螺鈿といった日本の漆工史についての研究に取り組んでいました。そして夏季休暇の過ごし方として、それまで図版などでしか見たことがなかった中尊寺の金色堂や工芸品を、何日間か滞在して見学してみたい気持ちがあり、そのことを実家で話したところ、ちょうど父の長年の友人である故・荒木伸介(あら...
View Article「呉昌碩の世界」その3 中華文人の友だちづくり
東京国立博物館(以下「東博」)の植松です。現在、東洋館8室では、特集「生誕180年記念 呉昌碩の世界―金石の交わり―」(~3月17日(日))が開催中です。こちらは毎年恒例の東博と台東区立書道博物館の連携企画ですが、今年は、呉昌碩生誕180年記念事業ということで、もう2館、台東区立朝倉彫塑館・兵庫県立美術館の呉昌碩展示とも時期を合わせて、より総合的に「呉昌碩の世界」をご案内しています。...
View Article特別展「本阿弥光悦の大宇宙」10万人達成!
まもなく閉幕を迎える特別展「本阿弥光悦の大宇宙」(3月10日(日)まで)は、3月5日(火)午前に来場者10万人を突破しました。これを記念し、東京都八王子市からお越しの田中さんと神奈川県相模原市からお越しの澤井さんに、当館館長の藤原誠より記念品を贈呈いたしました。記念品贈呈の様子。田中さん(左)と澤井さん(中央)、藤原館長(右)...
View Articleおひなさまと日本の人形
東京国立博物館では、毎年、この季節になりますと3月3日の桃の節句(上巳の節句)にちなんで、当館のコレクションの中から雛飾りを展示しています。特集「おひなさまと日本の人形」(3月31日(日)まで)の展示風景本館14室に入り向かって右側にある大きなケースには、毎年、恒例の三段飾りをしています。この雛壇には、古来より宮廷貴族の間でもちいられてきた「天児(あまがつ、男の子)」、「這子(ほうこ、女の子)」とい...
View Article踊る埴輪&見返り美人 修理プロジェクト 「見返り美人図」修理報告 1
当館を代表する名品「埴輪 踊る人々」と「見返り美人図」を、皆様からの寄附で未来につなぐ「踊る埴輪&見返り美人 修理プロジェクト」。いただいたご寄附で修理が進む様子をシリーズでお知らせして参ります。第4回目の今回は、いよいよ修理が始まった「見返り美人図」についてです。 1089ブログ「踊る埴輪&見返り美人 修理プロジェクト 「埴輪 踊る人々」修理報告...
View Article特別展「中尊寺金色堂」20万人達成!
開催中の建立900年 特別展「中尊寺金色堂」(4月14日(日)まで)は、4月2日(火)午後、来場者20万人を突破しました。これを記念し、千葉市からお越しの宮内さん親子に、当館館長の藤原誠より記念品を贈呈いたしました。 記念品贈呈の様子。宮内さん親子(中央、右)と藤原館長(左) お嬢様の中学校の先生からのお勧めもあって、春休みにお二人でご来館されたとのことです。...
View Article踊る埴輪&見返り美人 修理プロジェクト 「埴輪 踊る人々」修理報告4
当館を代表する名品「埴輪 踊る人々」と「見返り美人図」を、皆様からの寄附で未来につなぐ「踊る埴輪&見返り美人 修理プロジェクト」。いただいたご寄附で修理が進む様子をシリーズでお知らせしています。前回のブログ「踊る埴輪&見返り美人 修理プロジェクト 「埴輪 踊る人々」修理報告...
View Article特別展「法然と極楽浄土」が開幕しました!
本日4月16日(火)から、平成館で特別展「法然と極楽浄土」が開幕しました。特別展「法然と極楽浄土」会場入口今年、浄土宗開宗850年を迎えることを機に、全国の浄土宗各派のご協力を得て名宝が集結!法然(ほうねん)による浄土宗の立教開宗から、弟子たちによる諸派の創設と教義の確立、徳川将軍家の帰依(きえ)によって大きく発展を遂げるまでの歴史を通覧できる初めての機会となります。法然上人像(隆信御影)(ほうねん...
View Articleほとけを演じるための仮面
仮面をつけて、自分とは違うものになりきって遊んだり、劇をしたりした経験は多くの方がお持ちだと思います。仮面は古くから、別のものを演じるために使用されてきました。今回、特集「行道面...
View Article伎楽面のX線CT調査報告を楽しもう!(前編)
N-211 呉女 X線断層(CT) 前後方向のワンシーン法隆寺献納宝物特別調査概報 43 伎楽面X線断層(CT)調査 関連動画 より...
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