特別展「マルセル・デュシャンと日本美術」の会場デザイン(1)
こんにちは、デザイン室の荻堂です。現在開催中の特別展「マルセル・デュシャンと日本美術」(2018年10月2日(火)~12月9日(日))で、会場のデザインを担当しました。展示をデザインする際には、作品の材質や状態、研究員の意図、借用先の意向など様々な「条件」があります。今回のように海外の美術館から、作品をお借りして展示する際には、特に厳しい条件が付いてくることがあります。今回は、そういったデザインの「...
View Article六観音菩薩像のお背中、ついに公開
特別展「京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ」、10月30日(火)より、後期展示が始まりました。六観音菩薩像の光背をとりはずして別途展示し、光背そのものも、またご尊像の後ろ姿もご覧いただけるようになりました。展示手法の記録はあまり残されないため、はっきりしたことは言えないのですが、トーハク史上、いやもしかしたら日本の展覧会史上、初めての珍しい試みと言ってよいかもしれません。...
View Article特別展「マルセル・デュシャンと日本美術」の会場デザイン(2)
特別展「マルセル・デュシャンと日本美術」の展示デザインは東京国立博物館のデザイン室で行っています。展示は2部構成で、第1部は4章立てでデュシャンの初期の絵画作品から遺作までを紹介する教科書のような構成です。第2部は日本美術の展示です。ここでは展示会場のいくつかの特徴についてご紹介したいと思います。-ゲートと開かれた平面プラン-第1~第4章の第1部会場にはアーチ状のゲートがいくつか設けてあります。この...
View Article見逃せない!「デュシャン 人と作品」(The Essential Duchamp)
東京は秋も深まり朝晩は結構冷えます。トーハクでは、本館北側の庭園を開放、紅葉には早いですが日本の秋の風景をご堪能いただけます。秋、といえば、芸術の秋。トーハクでは12月9日まで、東京国立博物館・フィラデルフィア美術館交流企画特別展「マルセル・デュシャンと日本美術」を開催中です。準備段階のブログを1-2本上げたきりで肝心の中身を紹介しないままでおりましたら、すでに、新聞記事やテレビ番組、WEBサイト等...
View Article世界に羽ばたく斉白石
はじめまして、京都国立博物館(京博)の呉[くれ]と申します。いつもは東博の方々が登場するこのブログに、なぜ京博の職員が書いているのか、不思議に思われる読者もいらっしゃるかもしれません。現在、東洋館第8室で開催中の日中平和友好条約締結40周年記念 特別企画「中国近代絵画の巨匠...
View Article背景を求めて-特集「キリシタンの遺品」
長崎奉行所旧蔵のキリシタンの遺品を毎年、当館の特集展示でご紹介しています。今年も先の1089ブログでご紹介した通り、世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」登録記念 特集「キリシタンの遺品」(本館特別2室、2018年12月2日まで)を開催中です。...
View Article今年も行います! トーハクボランティアデー
12月1日(土)・と2日(日)にトーハクボランティアデーを開催します。この2日間、東京国立博物館のボランティアによるさまざまなイベントがあります。ボランティアと一緒にトーハクを楽しみたい方、ボランティア活動に興味がある方、ぜひご来館ください。そもそもトーハクボランティアって?トーハクボランティアは、約150人、3年間の任期で活動しています。年齢は10代から70代後半まで、それぞれの興味や関心もさまざ...
View Article特集「松山・徳島の考古学」について
こんにちは。考古室研究員の山本です。今回がはじめてのブログ登場です。皆さまどうぞよろしくお願いいたします。ただいま平成館企画展示室では、特集「松山・徳島の考古学」(~12月25日(火))を開催しています。この展示は考古相互貸借事業により、当館から作品をお貸出しするかわりに、松山市考古館と徳島市立考古資料館の所蔵する考古資料をお借りして展示しています。入り口付近からみた西側ケースこの展示では地域の特性...
View Articleユリノキちゃん、秋の庭園を紹介
こんにちは、ユリノキちゃんです!今日は、12月2日(日)まで開放中の秋の庭園を皆さんに紹介いたします♡毎年11月の下旬になるとイチョウやカエデのお色直しも済んで、いっそう庭園散策が楽しくなります。そう、今年もこれからが見頃なんですよ。まずは、本館北側のバルコニーを背に、備えつけのベンチから眺めてみてくださいね。黄色味がかってきたイスノキやシイノキに赤茶のカエデ。茶室の転合庵と池には鴨さんがスイ~。ト...
View Articleデュシャンをみる〈考える〉ことで、日本美術を考える〈みる〉ことはできようか?
今年は、デュシャン没後50年にあたります。特別展「マルセル・デュシャンと日本美術」(2018年10月2日(火)~12月9日(日))にも、連日多くの皆さまにご来場いただいており、ありがたいかぎりです。第1部の展示の最後に《遺作》映像をみ終わると、頭の中は「デュシャン」の世界でいっぱいになって、「デュシャン脳」になってしまったのではないでしょうか。会場隅にある消火器をみても、「レディメイド?」と思ってし...
View Articleトーハクボランティアデー、終了しました!
12月1日(土)・2日(日)、トーハクボランティアデーが開催され、ボランティア募集説明会と活動紹介ツアー、たくさんのガイドツアーが実施されました。ボランティア募集説明会も開催されたことから、トーハクボランティアとして活動してみたい、どんな活動か知りたい、という方のご参加も多くありました。また、お目当てのガイドツアーを目指して、もしくはたくさんのガイドツアーに参加してみたいとの思いでご来館された方もあ...
View Article斉白石作品のたのしみかた
現在、東洋館第8室では、北京画院所蔵の斉白石(1864~1957)作品が展示されています。この北京画院は、斉白石が最晩年に名誉院長を務めた美術アカデミーです。日本で、いわば「本場」の斉白石作品がまとまって見られる機会はなかなかありませんので、ぜひ足を運んでいただければと思います。といっても、斉白石は現代日本ではさほど有名な画家ではなく、今回初めてその作品を見る、という方も多いのではないでしょうか。そ...
View Articleカンシャ・カンシャー・カンシェストの3日間、トーハク感謝DAY2018
さて、早いもので今年も12月となり、クリスマスが目前に迫ってきました。今年のご予定はお決まりですか?突然ですが、昨年同様トーハクのクリスマスは「トーハク感謝DAY」となりました。いや、そもそもトーハクとクリスマスに何の関係があるのだ、と昨年も自らに問うた深淵なる命題がそこには横たわっているわけですが、そのあたりはさて置き、今年「も」クリスマス、トーハクは入館無料!正確に言うと、年内最後の開館となる1...
View Articleトーハクくん、童子切安綱で刀剣の凄みを知る!
ほほーい、ぼくトーハクくん。今日は刀剣の部屋に来たんだほ。この間の「大包平」にも負けず劣らずの、すごい刀剣が展示されてると聞いて、さっそく、すっかり友達、酒井研究員に会いにいくんだほ。ごめん、トーハクくん。ちょっと仕事がたてこんでて、「童子切安綱」を案内する時間がないんだ。また今度にしてくれる?(ガーン)せっかく来たのに、それはないんだほー!トーハクくん、僕でよかったら案内するよ。ほ!?...
View Article松林図の世界を間近で体感! ~高精細複製品によるあたらしい屛風体験
こんにちは、文化財活用センターの小島です。まもなく新しい年を迎えますが、みなさま新年はどのように過ごされますか?トーハクではお正月の定番「博物館に初もうで」が開催され、1月2日(水)から1月14日(月・祝)には国宝「松林図屛風」が2年ぶりに本館2室(国宝室)で展示されます。国宝 松林図屛風 長谷川等伯筆 安土桃山時代・16世紀...
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